1. トップページ
  2. コラム
  3. 【2021】農業用ドローンに使える補助金は?補助金の種類と採択のポイント

【2021】農業用ドローンに使える補助金は?補助金の種類と採択のポイント

農業用ドローン

撮影用に普及してきたドローンですが、近年農業用ドローンを活用して農業の生産性を高めたり、新たな農業のビジネスモデルにチャレンジしたりする人が増えています。

ここでは、農業用ドローンの必要性と導入する際に活用できる補助金について解説します。

農業用ドローンとは

ドローン

ドローンは、さまざまな産業分野で活発に利用されるようになっています。特に農業分野では活発に活用され、成果を生んでいます。では、どういった内容で利用されているのか解説していきましょう。

農業用途内容

  • 農薬や肥料の散布
  • 圃場センシング
  • 鳥獣被害対策

農薬や肥料の散布

農薬や肥料の散布は、典型的なドローンの利用方法です。

もともと農薬の散布は、農家の方が農薬が入ったタンクを背負い、人手で行なっていました。その後、無人ヘリコプターなどを利用した空中散布が行われるようになり、最近ではドローンによる散布が始まっています。

ドローンは機体が小型で廉価であり、労働負担の軽減や作業性の向上、コスト削減などの効果が期待されます。

圃場センシング

ドローンで畑の植生や健康状態を調べることにより、雑草や害虫被害、土壌状態を測定できます。効率の良い作業が可能になり、最低限のコストで収穫量の最大化を図ることができます。

ドローンを活用すれば、離れた場所からでも農地の管理ができます。まさに、先進的な農業の情景です。

鳥獣被害対策

鳥獣による作物への被害は、長年にわたり農家の悩みの種でした。駆逐してもまた出現し、まさにイタチごっこという状態が続いていた農家も多いことでしょう。

ドローンに走行経路を設定し赤外線カメラで撮影することにより、活動する鳥獣の行動範囲を把握し、捕獲効率が高い場所への罠の設置など、より効率的な捕獲活動が可能になります。

農業用ヘリと農業用ドローンとの違い

農薬散布などの業務には、従来農業用ラジコンヘリを利用することが一般的でした。ラジコンヘリに比べて、農業用のドローンは初期費用が安く、操縦がしやすいという特徴があります。

ラジコンヘリは高価なので、購入して利用するというよりも散布業者に委託して行うことが多いようですが、委託になると必要なときにすぐ散布ができないというデメリットがあります。また、狭い圃場ではドローンでしか作業ができません。

トータルで見れば、農業用ドローンの活用が有利であると言えます。

農業用ドローンの必要性や課題

農業用ドローンには、農業ビジネスそのものを改革する可能性があります。農業をめぐる構造的な問題や、それに伴うドローンの必要性、費用面での課題などについてお伝えしていきましょう。

  • 高齢化への対応
  • 農業の近代化への対応
  • 農業用ドローンの導入費用

高齢化への対応

近年、人口の高齢化に伴い、農業従事者の高齢化も加速しています。

実際の農業を支えている販売農家(145万人)の基幹的農業従事者(普段、仕事で主に農業に従事している人)の年齢は、最も多いのが65~70歳で、販売農家全体の27%を占めています。次に75歳以上が26%で、65歳以上の占める割合は68%にもなります。

参照元:「担い手高齢化進む【数字で見る日本の農業】第2回」(農業協同組合新聞)

日本の農業はまだまだ労働集約型の産業で、従事している人には過酷な産業でもあります。

また、農家の跡継ぎ不足という要因もあり、さらに農家の高齢化に拍車がかかっています。農業を魅力的で若者が目指す産業にするためにも、省力化に貢献するドローンの導入には意義があります。

農業の近代化への対応

農業は、国策に翻弄されてきた産業です。農地改革や減反政策など、時々の政府の意向により政策が変更されてきました。基本的には、農業は保護されてきた産業ですが、それゆえ産業としての近代化が遅れ、労働集約的な産業のままでした。

しかし、TPPの発効が進むにつれ、農業も国際競争力が求められるようになりました。今後の農業は耕作地を集約し、機械化を進めることにより、産業としての拡大が必要になっています。そのためにもドローンなどの機器を活用した生産性の向上に期待が高まっています。

農業用ドローンの導入費用

農業用ドローンを導入するためには、機体の購入費用やリース代、年1回のメンテナンス費用やスクールなどで研修を受ける費用、万が一の時に備えた保険費用などが必要になります。

相場としては、

  • 機体費用:100~300万円ほど
  • メンテナンス費用:10万円ほど
  • スクールでの研修費用:20~30万円ほど
  • 保険代(年間):1万6千円ほど

が必要であると言われています。トラクターなどの農耕器具やヘリコプターに比べると安価ですが、新たな設備投資となりますから、農家にとっては負担増になります。

農業用ドローンに対する補助金の種類

農業用ドローンを活用して生産性を高めたり、新たな農業のビジネスモデルを構築しようとしたりする農業者に対して、農林水産省や経済産業省などが、ドローンの取得費用などに対して補助金制度を用意しています。それぞれについて解説しましょう。

  • 農林水産業みらいプロジェクト助成事業
  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
  • 強い農業・担い手づくり総合支援交付金
  • 産地パワーアップ事業
  • 経営継続補助金

農林水産業みらいプロジェクト助成事業

農林水産業みらいプロジェクト助成事業は、農林水産業と食と地域のくらしの発展に貢献する事を目的とした、農林水産業みらい基金による事業です。前例にとらわれず、創意工夫にあふれた取組みを行うことにより、直面する課題の克服にチャレンジしている地域の農林水産業者を支援するものです。

助成対象

農業事業者の事業における、以下の直接的事業経費に対して助成を行います。

  • ① 人件費
  • ② 外部専門家(コンサルタント等)の活用等に関する費用(マーケティング調 査費等を含む)
  • ③ 人材育成に関する費用(研修・教材費等)
  • ④ 設備・施設(機械装置・器具等)に関する費用(リース料・レンタル料を含 む。設備・施設を取得する場合は、減価償却費見合いではなく“取得にかかる支出”が対象となります。)
  • ⑤ 知的財産権の取得に関する費用 ⑥ その他①から⑤に準じる費用(ただし消費税等の税金は対象外)

上限額

当基金が認定した直接的事業経費の総額 ×農林水産業みらい基金が認める一定の割合

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業や小規模事業者等が、今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイ ス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作 品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等の費用を支援するものです。

助成対象

  • 機械装置費:補助対象事業の為に利用される機械装置や専用ソフトウェア、工具・器具の購入、制作、借用に要する経費
  • 技術導入費:事業遂行の為に必要な知的財産権等の導入に必要な経費
  • 専門家経費:事業遂行に必要な謝礼や旅費として、依頼した専門家に支払われる経費
  • 運搬費:運搬料、宅配、郵送等に要する経費
  • クラウド利用費:クラウドコンピューティングの利用に関する経費

補助率

  • 中小企業 :1/2
  • 小規模企業者・小規模事業者:2/3

上限額

1,000万円

強い農業・担い手づくり総合支援交付金

強い農業・担い手づくり総合支援交付金は、農林水産省が指定野菜の加工や業務向け出荷量の増加、中央卸売市場当たりの取扱金額の増加、意欲ある担い手の育成・確保などの政策目標を掲げ、産地の収益力強化と農業の担い手の経営発展を推進するため、産地や農業の担い手の発展の状況に応じて、必要な農業用機械・施設の導入を、農業経営体の規模に応じて支援するものです。農業用ドローン用の補助金が活用できるのは、以下の2つのタイプです。

1. 先進的農業経営確立支援タイプ

先進的農業経営確立支援タイプは、広域に展開する農業法人等が、自らの創意工夫と判断により経営の高度化に 取り組むために必要な農業用機械・施設の導入を支援する制度です。

  • 助成対象:農業用機械や施設で耐用年数5年~20年のもの
  • 補助率:3/10以内
  • 上限額
    • 個人:1,000万円
    • 法人:1,500万円

2. 地域担い手育成支援タイプ

地域担い手育成支援タイプは、農業者が経営基盤を確立し、さらに発展するために必要な農業用機械・施設の導入を支援する制度です。

  • 助成対象:農業用機械・施設(耐用年数5年~20年)
  • 補助率:3/10以内
  • 上限額:300万円

産地パワーアップ事業

産地パワーアップ事業は、青果物や花き、茶の輸出額増加や 品質向上や高付加価値化等による販売額の向上、産地における生産資源(ハウス・園地等)の維持・継承 等の政策目標を掲げた農水省が、 収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、農業者等が行う高性能な機械・施設の導入や栽培体系の転換等に対して総合的に支援する制度です。

この事業では、3つの対策(新市場獲得対策、収益性向上対策、生産基盤強化対策)がありますが、農業用ドローンにあたっては、収益性向上対策が該当します。

1 .収益性向上対策

収益力強化に計画的に取り組む産地に対し、計画の実現に必要な農業機械の導入、集出荷施設等の整備に係る経費等を総合的に支援するものです。

  • 助成対象:農業機械のリース導入・取得
  • 補助率:1/2以内
  • 上限額:都道府県に交付された限度額

経営継続補助金

経営継続補助金は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を行いつつ、販路回復・開拓や事業継続・転換のための機械・設備の導入や人手不足解消の取組を総合的に支援することによって、地域を支える農林漁業者の経営の継続を図る補助金です。

補助対象

常時従業員数が20人以下の農林漁業を営む個人又は法人が行う事業で、「 経営継続に関する取組に要する経費」のうち、以下の経費

  • ①機械装置等費
  • ②広報費
  • ③展⽰会等出展費
  • ④旅費
  • ⑤開発・取得費
  • ⑥雑役務費
  • ⑦借料
  • ⑧専⾨家謝⾦
  • ⑨専⾨家旅費
  • ⑩設備処分費
  • ⑪委託費
  • ⑫外注費

補助率

3/4

上限額

  • 単独申請 100 万円
  • グループ(共同)申請:1,000 万円

農業用ドローン補助金を受け取るためのポイント

農業用ドローンを導入する補助金は多くありますが、実際に補助金を受け取るためには注意点があります。補助金申請には多くの時間と手間が必要になりますし、大きな投資に対してお金がおりるかどうかの大事な手続きです。以下の点について、特に注意しておきましょう。

  • 申請書類に不備がない
  • 補助目的や要件に叶っている
  • 取り組みの効果をアピールする
  • 期限を厳守する

申請書類に不備がない

申請する書類に間違いや漏れがあると、当然ながら受理されません。お役所仕事と批判する人もいますが、批判したところで申請は通りません。

補助金のもとは税金です。そのため、支給は厳格さが求められます。行政側にも責任があることを考えて、正確な申請書を提出しましょう。

補助目的や要件に叶っている

補助金には目的があります。また、対象者や補助対象も記述されています。そのため、目的や要件に合わない補助は実行されません。不明な点は、監督官庁に直接確認する必要があります。

取り組みの効果をアピールする

申請書類は正確性が大切ですが、正確なだけでは通らない補助金も多くあります。

特に、先進的な取り組みを支援するような補助金では、いかに取り組みが革新的であるか、有効性があるかなどを主張しなくてはなりません。監督官庁は、単に補助金を支給するだけではなく、先進的なモデルとしても活用したいという思惑があるためです。

期限を厳守する

申請書類の提出期限は厳守しましょう。受け付ける監督官庁も公平性を期すため、明確な期限を設けています。

また、予算がなくなり次第終了と言う補助金も多くあります。できるだけ早めに申請しましょう。

まとめ

農業用ドローンの導入に関する各種補助金を紹介しました。国も先進的な取り組みに対して積極的な支援をしようとしています。

しかし、実際の申請にあたっては書類も膨大になり、どの補助金が最適なのか、対象になるかどうか、スケジュールはどうなっているかなど、検討しなくてはならないことが山積しています。

さらに、中小の農業事業者は現場作業に従事している方も多く、補助金の申請になかなか時間を割けないというのが現実でしょう。そんな場合は、専門家に依頼するのも一つの方法です。

本業のお仕事をストップすることなく専門家にお願いすれば、時間やコストも節約できます。さらに、補助金の採択確率も格段に向上します。

専門家とのマッチングプラットフォームである当社「補助金バンク」などを活用すれば、スムーズな申請を行うことができます。スムーズに農業用ドローンを導入し、生産性を高めていきましょう。

お問い合わせはこちらから
この記事を書いた人
野竿 健悟
この記事を書いた人
野竿 健悟
株式会社トライズコンサルティング 代表取締役 中小企業診断士
補助金に精通しており、自ら申請をご支援し、高採択率の実績を持つ。元システムエンジニアであり、知見を活かしたシステム開発の補助金申請の支援実績多数。

関連記事

Contact