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【2022】事業再構築補助金の「認定支援機関」とは?選び方・探し方と報酬・費用相場

事業再構築補助金の「認定支援機関」

事業再構築補助金の公募要領には、たびたび「認定経営革新等支援機関」という機関が登場します。申請するためには共同して事業計画書を策定しなければなりませんが、一体どんな機関なのでしょうか?

今回は、事業再構築補助金制度における認定経営革新等支援機関の重要な役割を解説するとともに、その選び方・探し方など具体的に役立つ情報をお伝えします。

事業再構築補助金の概要

中小企業等の事業再構築を促進する事業としての事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売り上げの回復が期待し難い中、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に中小企業等が対応するために、事業再構築(「新分野展開」「事業転換」「業種転換」「業態転換」または「事業再編」のいずれかを行う計画に基づく事業活動)、またはこれらの取り組みを通じた規模の拡大など、思い切った事業再構築に意欲を持つ中小企業等の挑戦を支援することによって、日本経済の構造転換を促すことを目的としたものです。

 

また、事業再構築を通じて中小企業等が脱炭素化を進めることによって、環境負荷の減少と事業成長を両立させることや、最低賃金の引き上げに向けて賃上げを行うことが特に重要であるため、これらを志向する企業をより一層強力に支援しています。

 

具体的には、「グリーン成長枠」「大規模賃金引上枠」といった申請類型が設けられています。加えて、第7回公募からは、原油や物価高騰で苦境に陥る事業者を支援するため「緊急対策枠」が創設されました。

申請類型 補助上限額 補助率
通常枠
  • 業員数20人以下:100万円〜2,000万円
  • 従業員数21〜50人:100万円〜4,000万円
  • 従業員数51〜100人以上:100万円〜6,000万円
  • 従業員数101人以上:100万円〜8,000万円
  • 中小企業者等:2/3(6,000円を超える部分は1/2)
  • 中堅企業等:1/2(4,000万円を超える部分は1/3)
大規模賃金引上げ枠 中小企業者等、中堅企業等ともに、

【従業員数101人以上】8,000万円超〜1億円

  • 中小企業者等:2/3(6,000円を超える部分は1/2)
  • 中堅企業等:1/2(4,000万円を超える部分は1/3)
グリーン成長枠 【中小企業者等】100万円超〜1億円 中小企業者等:1/2
【中堅企業等】100万円超〜1.5億円 中堅企業等:1/3
回復・再生応援枠・最低賃金枠 中小企業者等、中堅企業等ともに、

  • 従業員数5人以下:100万円〜500万円
  • 従業員数6〜20人:100万円〜1,000万円
  • 従業員数21人以上:100万円〜1,500万円
  • 中小企業者等:3/4
  • 中堅企業等:2/3
緊急対策枠 中小企業者等、中堅企業等ともに、

  • 従業員数5人以下:100万円〜1,000万円
  • 従業員数6〜20人:100万円~2,000万円
  • 従業員数21人〜50人:100万円〜3,000万円
  • 従業員数51人以上:100万円〜4,000万円
  • 中小企業等:3/4(※1)
  • 中堅企業等:2/3(※2)

※1:従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、 従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は2/3)
※2:従業員数5人以下の場合500万円を超える部分、 従業員数6~20人の場合1,000万円を超える部分、従業員数21人以上の場合1,500万円を超える部分は1/2)

第7回公募の補助金額および補助率は上表のとおりですが、各申請類型ともに共通する補助対象要件が2つあります。

一つは、一定の時期を基準として、コロナ前と比較して売上高が一定割合以上減少していることです(申請類型によって異なります)。もう一つが、経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3〜5年の事業計画書を認定経営革新等支援機関等と共同で策定することです。

事業計画書を策定することが必要なのはわかりますが、あまり聞き慣れない「認定経営革新等支援機関」とは一体何なのでしょうか?

認定支援機関とは

認定支援機関の正式名称は認定経営革新等支援機関(以下、「認定支援機関」といいます)です。中小企業や小規模事業者が安心して経営に関する相談等を受けてもらえるために、専門知識や実務経験が一定の水準以上にある者に対して、国が審査し認定する公的な支援機関です。

具体的には、商工会議所や商工会などの中小企業支援者の他、中小企業診断士や税理士、公認会計士、弁護士、金融機関等が主な認定支援機関として認定を受けています。

認定支援機関制度の創設は、平成24年(2012年)にさかのぼります。中小企業を巡る経営課題が多様化・複雑化する中、中小企業に対する支援を行う支援事業の担い手の多様化・活性化を図ることを目的として、平成24年(2012年)8月30日に「中小企業経営力強化支援法」(現「中小企業等経営強化法」)が施行され、中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う認定支援機関を認定する制度が創設されました。

認定支援機関の認定制度は、税務、金融および企業財務に関する専門的知識や支援の実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等を認定支援機関として認定することによって、中小企業に対して専門性の高い支援を行うための体制を整備したものです。

中小企業や小規模事業者が「業績アップを図りたい」「経営の向上を図りたい」などの経営課題を抱えたときには、認定支援機関に相談して支援を受けることができます。

たとえば、次のような助けを得ることができます。

  • 経営状況の把握:財務分析、経営課題の抽出
  • 事業計画作成:計画策定に向けた支援・助言
  • 事業計画実行:事業の実施に必要な支援・助言

さらに、事業計画を実現する段階でも、モニタリング・フォローアップ(巡回監査の実施・改善策の提案など)を通じて計画を確実に実現できるよう協力を受けられます。

事業再構築補助金の他にも、国の多くの補助事業等において認定支援機関の役割が必要とされています。たとえば、次のようなものおいて認定支援機関の関与が必須とされています。

  • 個人版事業承継税制
  • 法人版事業承継税制
  • 先端設備等導入計画
  • 事業承継・引継ぎ補助金
  • 経営改善計画策定支援事業
  • 経営力強化保証制度

事業再構築補助金申請での「認定支援機関」の役割

事業再構築補助金を申請しようと検討している場合にも、認定支援機関の支援を受けることができます。中小企業、小規模事業者等が事業再構築補助金の活用を検討するとき、独自で事業計画や経営計画を組み上げていくのは困難なことです。

そこで認定支援機関の支援の出番となるわけです。では、具体的にどのような支援を受けられるのでしょうか?

事業計画書の共同策定

まず、事業再構築補助金を申請する際の事業計画書を、共同で策定する段階で支援を受けることができます。

中小企業庁が発表している「事業再構築指針の手引き」では、すべての事業再構築の種類(事業類型)や申請類型の要件についての詳細な説明の後、「留意事項」として「計画の策定に当たっては、まずは自身で御検討いただいた後、認定支援機関や金融機関に相談してください」と記述されています。

また、「公募要領」にある事業類型ごとの「補助対象事業の要件」の中には、いずれの事業類型にも「認定支援機関要件」があり、「事業計画を認定支援機関と策定すること」とされています。補助金額が3,000万円を超える案件の場合、または補助金額の下限が3,000万円を超える事業類型については、「事業計画を認定支援機関および金融機関(金融機関が認定支援機関であれば当該金融機関のみでも可)と策定していること」が求められています。

中には、要件として求められているからという理由だけで、認定支援機関と共同する消極的なスタンス・心情になってしまうケースもあり得ます。しかし、認定支援機関と共同して事業計画書を策定することによって、現状の経営を分析することをはじめ、どのような戦略で事業再構築に取り組むのが最善なのかを共に検討する意義のあるプロセスを踏むことが可能なのです。その上で、事業計画書が事業再構築指針に沿った内容であることの確認を得る支援を受けることができます。

確認書の作成・発行

事業再構築補助金を申請する際に必要となる添付書類の一つが、認定支援機関による確認書です。この確認書は、事業計画書の策定に協力を行い、事業再構築指針に沿った内容であることなどを確認するとともに、事業者の事業遂行や成果目標の達成に関する支援に取り組むことを誓約するものです。

ひな型は事業再構築補助金事務局ホームページの「資料ダウンロード」の中にある「電子申請に当たっての添付書類および参考資料」から入手できます。

確認書の主な内容は、「事業再構築による成果目標の達成が見込まれると判断する理由」および「支援計画」の2つです。共同した事業計画策定で検討した実現可能性や、補助事業を実施する間に認定支援機関がどのようなフォローアップを行うかを正式に示した文書ということになります。

「支援計画」でフォローアップに関することが明記されているということは、申請した補助事業が採択された後も引き続き認定支援機関による支援を受けられることが期待でき、補助事業を推進する上でも一定の安心感を持つことができるでしょう。

事業再構築補助金の制度では、中小企業、小規模事業者等が思い切った事業再構築を断行することによって、規模の拡大等を成し遂げることが期待されていますが、補助金という資金面の補助だけではそれを実現するのは困難といえるでしょう。そこで、資金面の補助に加えて認定支援機関による適切なフォローアップが予定されているのです。

認定支援機関の使い方

認定支援機関の使い方として、事業計画の作成支援があります。国の取り組みとして、作成支援の費用補助を受けられるものもありますので、代表的なものを紹介します。

経営革新計画の認定

新規事業を中心に目標数値を設定して事業計画を作成し、都道府県知事の承認を得ます。承認が得られたら、信用保証協会の融資枠が拡大されたり、日本政策金融公庫で優遇利率によって融資が受けられたりするなど、さまざまなメリットがあります。

ただし、かなり精緻な計画が求められますので、自社だけで作成することは困難です。そんなときに、認定支援機関の支援を受けて計画を作成することができます。

経営改善計画の作成支援

金融支援を伴う経営改善の取り組みが必要な中小企業・小規模事業者を対象として、認定支援機関が経営改善計画の作成支援を行います。

計画を作成し、金融機関と返済条件変更等の交渉に認定支援機関と一緒に取り組みます。支援に関わる費用は2/3まで補助されるので、利用しやすくなっています。

補助金の事業計画作成支援

事業再構築補助金やものづくり補助金では、認定支援機関に相談しながら事業計画を作成します。より具体的で精緻な計画を作成することができ、採択の可能性を高めることができます。

認定支援機関の支援事例

認定支援機関の支援を受けて事業計画を作成することで、専門家の視点も加わったより実現可能性の高い計画を作成することができ、補助金の獲得につながったケースも多くあります。

ここでは「認定経営革新等支援機関による中小企業・小規模事業者支援優良取組事例集」(中小企業庁)より支援事例を紹介しましょう。

例①:船舶用機関等の機器製造業が認定支援機関(金融機関)の支援を受けて新分野へ進出

船舶用機関等の機器製造業を行っていたけれど、認定支援機関(金融機関)の既存の強みを生かした新分野展開を助言され、動物用医療機器製造に新たに進出した事例です。

ものづくり補助金を獲得し、試作品開発に成功しました。認定支援機関の顧客紹介で、販路開拓を行い、新規事業を実現させることができています。

例②:墓石製造業が認定支援機関(中小企業診断士)の支援を受けて新分野へ進出

墓石製造および販売を行っていましたが、中小企業診断士の支援を受けて、新たに水道管の赤サビ除去事業に進出した事例です。

大学等外部専門機関との協力体制を構築し、小規模事業者活性化補助金を獲得して試作品開発に成功しました。その後の販売戦略の立案まで、同中小企業診断士の支援を受けて行ったという事例です。

事業再構築補助金における認定支援機関別応募・採択状況

第5回公募の認定支援機関別応募状況では、金融機関が約8,300件で最も多く、次いで税理士関係が約4,000件、商工会・商工会議所が約2,800件となっています。中小企業等にとって、身近な機関が上位になっています。

一方、採択率には30%台から50%超までとばらつきがあります。これは、実際に受ける支援内容が異なるからです。

報酬を必要とし、事業計画書作成をしっかりサポートするところもあれば、簡単な助言に留まる認定支援機関もあります。金融機関や公的機関などでは、無料で支援してくれますが助言や書類チェックにとどまるところが多いようです。

また、認定支援機関の力量による差もあります。一概にはいえませんが、中小企業診断士(採択率52.9%)や民間コンサルティング会社(採択率50.7%)など、事業計画作成の専門家である経営コンサルタントの採択率が高い傾向にあります。どの支援機関を選ぶかで、採択率に大きく影響するといえるでしょう。

認定支援機関別応募・採択状況

出典:事業再構築補助金ホームページ「事業再構築補助金第5回公募の結果について

認定支援機関の選び方・探し方

このように、事業再構築補助金の申請において、共同して事業改革を策定し、補助事業期間中のフォローや支援が受けられる認定支援機関は、申請手続の中で非常に大きな役割を担っています。そのため、どの認定支援機関を選択するかはとても重要な判断です。

「認定支援機関」を選ぶポイント

同じ「認定支援機関」の認定を受けている機関の中にも、玉石混交、さまざまな個性や水準があります。

当然、認定支援機関を選ぶ際に重要視すべきなのは、自社が可能性を模索している中、的確な助言と支援を行い、自社にとって望ましい方向性を保ちつつ採択に近付ける事業計画書を策定できるかどうか、また事後の適切なフォローアップを期待できるかどうかです。それを見極めるためのポイントにはどんなものがあるでしょうか?

十分な知識や経験があること

認定支援機関とは何か前述したように、ひとえに認定支援機関といっても、商工会議所や商工会、中小企業診断士、税理士、公認会計士、弁護士、金融機関等、元々行っている事業や背景はたいへん多様で広い分野に及びます。

したがって、自社が検討している事業再構築の形態や新しく乗り出そうとする分野に詳しい認定支援機関を選ぶべきでしょう。そのためには、事前に情報を集めておくことはもちろん、直接にコンタクトを取って相談し、自社が新しく行おうとしている事業について十分な見識があるかどうかをよく検討しなければなりません。

なお、事業再構築補助金に関する知見や経験を有しているかどうかを確認するべきことは言うまでもありません。

連絡調整がしっかりできること

事業再構築補助金の制度は、他の補助金制度と比較しても実に複雑な部類の一つです。申請するに当たっての要件から必要な添付資料まで、とても細かく定められています。

そのため、認定支援機関と事業計画書を策定する実際の業務に取り掛かると、申請者側としても認定支援機関側としても、互いに確認したり協議したりしなければならない事項が非常に多く生じます。そのような場合に、緊密に連絡調整する手段を確保し、実際に機能するのか、現実的な視点で想定する必要があります。

どんなに優秀な認定支援機関であっても、必要な連絡や協議がろくに行えないのではまったく意味がありません。結果として、採択を目指せる優れた事業計画書の策定を望むこともできないでしょう。連絡調整がしっかりできるかどうかは大事なポイントです。

採択率が高いこと

この記事を執筆している2022年8月時点では、第5回公募までの採択結果が出そろっており、合わせて44,890社の採択が決定されています。これほどの結果が積み上がると、どの認定支援機関でも申請数に対する採択数がはっきりとした結果として表れるようになりました。

多くの認定支援機関が、ウェブサイトで支援サービスの品質や顧客満足度の高さ、あるいは申請件数などを用いて実績をアピールしようとしていますが、信頼度を測る上で最も重要な数字は採択率です。申請件数がわからない限りは、採択件数で判断することもできません。申請件数に占める採択件数の割合である採択率に注目しましょう。

採択率は自分で調べて確認することもできます。

まずは「認定経営革新等支援機関」のページを開きます。次に「認定経営革新等支援機関検索システム」を選択します。すると、全国地図と都道府県名が表示されます。

採択率を調べようとしている認定支援機関の所在地の都道府県名をクリックすると「検索条件」の画面が表示されますので、画面下部の「支援実績」の中から「事業再構築補助金」を選択した上で、キーワードに認定支援機関の名称を入力するなどして検索します。

そして、表示された認定支援機関の名称のリンクをクリックすると、基本情報の他に「事業再構築補助金支援実績」として支援事業者数、採択事業者数、そして採択率の数字を確認することができます。多少の手間は掛かりますが、誇大広告などに引っ掛からないためには有効です。

報酬額が妥当であること

公的な機関等を除き、多くの認定支援機関では支援に対する報酬が必要です。金額で考える場合と申請する補助金の額に対する割合で考える場合がありますが、自社が補助事業を通じて投じる自己資金も含めた資金規模等の要素から、その報酬が妥当かどうかを独自の視点で判断する他ありません。

もっとも、報酬に対する支援の内容については十分に事前確認した上で報酬額の妥当性を見極めて認定支援機関を選択するようにしましょう。

「認定支援機関」の探し方

ここまで、認定支援機関を選ぶに当たって留意すべきポイントについて解説してきました。ここでは、認定支援機関を探す具体的な方法をお伝えします。

インターネット検索で探す

インターネット検索で「事業再構築補助金」「認定支援機関」などのキーワードで検索すると、税理士事務所や中小企業診断士、行政書士、コンサルティング企業など多種多様な認定支援機関のサイトが数多く見つかります。そして、事業再構築補助金の申請に当たっての事業計画書の策定等の支援を提供していることや、品質の高さその他のアピールポイントが記載されています。

インターネット検索で探す方法の特徴は、売り文句に惑わされないよう細心の注意を払いながらも、同時にできるだけ多くの認定支援機関を比較検討しなければならないことでしょう。前述の選び方も参考としつつ、自社の方向性と合致しそうな認定支援機関を探し出しましょう。

中小企業庁の検索システムで探す

インターネット検索では、日本全国の認定支援機関が結果に出てきますが、より身近な、あるいは交通の利便性の高い認定支援機関を探すような場合には、地域別に認定支援機関を検索する方法があります。

手順は、前述した認定支援機関の採択率の調べ方とおおむね同じです。途中の検索画面で、認定支援機関の種別や支援可能な業種などを選択して検索すると、自社の事業再構築と相性の良い認定支援機関と出会う良いきっかけとなりやすくなるでしょう。

認定支援機関選びにおける注意点

まず、認定支援機関選びでの注意点以前に、悪質業者への注意が必要です。公募要領の冒頭には「高額な成功報酬等にご注意」として、「事業計画の検討に際して外部の支援を受ける場合には、提供するサービスの内容とかい離した高額な成功報酬等を請求する悪質な業者等にご注意ください」と述べられています。

また、同じく公募要領には【注意事項】として次のように記載されています。

事業計画の検討に際して外部の支援を受ける場合には、提供するサービスの内容とかい離した高額な成功報酬等を請求する悪質な業者等にご注意ください。認定経営革新等支援機関及び申請書の作成を支援した外部支援者がいる場合は、事業計画書の「事業計画書作成支援者名」「作成支援報酬額」の欄に当該事業者及び当該事業者に支払う報酬の内容(成功報酬の場合は、採択時に支払う金額)と契約期間を記載してください。申請支援の実態に関する調査を実施するとともに、トラブルが起きた場合の通報窓口を設置し、不適切な行為と認められる事案をとりまとめ、公表します。当該支援者が認定経営革新等支援機関である場合には、業務改善命令や認定取り消しに至る可能性があります。

支援者を選ぶ側としても、金額や条件が不透明な契約は避け、申請書への虚偽記載を唆したり、作成支援者名を記載しないよう求めるような支援者とは絶対に関わらないようにしたりしましょう。

認定支援機関へ支払う報酬

事業再構築補助金における認定支援機関の報酬の全体像は、第1回公募の電子申請データに基づくデータが発表されています。

「報酬なし」の割合の高さが目立ちますが、これは商工会議所や商工会による無償での支援や、普段から何らかの業務上の関係によって「サービス」として報酬が発生しなかったケースがほとんどと考えられます。

それ以外の集計を見ると、報酬額では50万円以下の12.7%が最も多く、その他のカテゴリーは6%台以下で並んでいます。補助金額に対する報酬額の割合では、最も多いのは2.5%以下が9.3%、2番目に10%以下のカテゴリーが6.7%で続いています。

一般的に、表示されている報酬相場を総合的に勘案すると、支援への着手金が約10万円、支援した案件が採択されたときの成功報酬が補助金額の10%〜20%という金額が認定支援機関へ支払う報酬額として多いようです。

報酬額をいくらに設定するにせよ、どのような認定支援機関を選ぶかよく注意し、支援内容をしっかりと確認するよう留意しましょう。

まとめ

今回は、事業再構築補助金における認定支援機関の役割について解説しました。認定支援機関の役割は大切ですが、十分な知見や実績を備えた専門家の支援を得ることもまた、事業再構築補助金の採択に近づくために有効な手段です。

当社「補助金バンク」では、補助金申請に関する経験の豊富なプロフェッショナルが多数在籍しており、事業再構築補助金申請へのサポートも提供しています。事業再構築補助金の活用を通じた新たな事業展開をご検討の方は、ぜひ当社へお問い合わせください。

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この記事を書いた人
野竿 健悟
この記事を書いた人
野竿 健悟
株式会社トライズコンサルティング 代表取締役 中小企業診断士
補助金に精通しており、自ら申請をご支援し、高採択率の実績を持つ。元システムエンジニアであり、知見を活かしたシステム開発の補助金申請の支援実績多数。

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