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【2021】販路開拓に使える補助金は?小規模事業者持続化補助金を活用しよう

販路開拓の補助金

ビジネスを始めたとき、新製品の計画を作るとき、一番悩むのは販路開拓ですね。Web、ダイレクトメール、展示会など新たなお客様を開拓する方法はさまざまですが、そんな販路開拓を支援してくれる補助金を紹介します。

販路開拓に利用できる補助金は?

販路開拓に利用できる補助金

販路開拓に利用できる補助金には、「小規模事業者持続化補助金」があります。

小規模事業者持続化補助金は、その名の通り個人事業主や従業員5人以下のお店など、小規模な事業者しか申請できません。また、販売促進費用や宣伝費用など販路開拓に関わる経費を広くカバーしています。そのため、アフターコロナに向けた反転攻勢にも使えそうです。

小規模事業者持続化補助金

2021年は、従来の「一般型」に加えコロナ対策のための「低感染リスク型ビジネス枠」が設定されました。以下小規模事業者持続化補助金の詳細をみていきましょう。

対象者

従業員数20名以下の小規模な事業者が対象で、個人事業主でも構いません。実績を問われないので、創業時に申請することもできます。

ただし、申請書類に開業届(個人事業主)が必要になるので、創業予定での申請はできません。また、医師や社会福祉法人等は対象になりません。

業種 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) 5名以下
宿泊業・娯楽業 20名以下
製造業その他 20名以下

なお、従業員数は常勤の社員を指すので、役員や勤務時間の短いパートやアルバイトの人数は含みません。

低感染リスク型ビジネス枠

コロナ対策として、「低感染リスク型ビジネス枠」が対人接触機会を減らす取り組みを対象に実施されます。販路開拓の中でもオンライン販売など非対面の取り組みで申請することができます。

対象となる取り組み

対象となる取り組みは、「感染拡大防止のための対人接触機会の減少と事業継続を両立させるポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービスの導入等」です。

オンライン化など対人接触機会の減少に役立つ取り組みであれば、後述する一般型よりも手厚い内容になっているので、低感染リスク型ビジネス枠で申請することをおすすめします。

補助金額および補助率

補助金上限額は100万円、補助率も3/4と後述する一般型よりも手厚くなっています。また感染防止対策費として、補助金額の1/4を上乗せして申請することができます。例えば、100万円の補助金を申請すると、別途25万円を感染防止対策費として申請できます。さらに感染防止対策費は、2021年1月の緊急事態宣言の影響で売上が前年または前年同月比30%以上減った場合に、上限が補助金総額の1/2に引き上げられます。

上限額 補助率 感染防止対策費
100万円 3/4 補助金総額の1/4※

※2021年の緊急事態宣言の再発令により2021年1月から3月までのいずれかの月の月間事業収入が2020年または2019年同月と比較して30%以上減少した場合は、補助金総額の1/2(最大50万円)に上限を引上げ。

一般型

続いて、従来からの「一般型」について紹介します。

対象となる取り組み

補助金の対象となる事業は、「地道な販路開拓等の取り組み」および、販路開拓の取り組みとあわせて進める「業務効率化(生産性向上)の取り組み」が対象です。

例えば、ネット販売システムの構築や販促用チラシの作成などが対象になります。あくまで「販路開拓」が目的のため、単なる企業広報のHP作成などでは対象になりません。

補助金額および補助率

上限50万円で、経費の2/3が補助されます。なお、特定創業支援対象であれば上限額が100万円にアップします。

特定創業支援対象となるのは、2020年1月1日以降に設立し、かつ過去3年以内に「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた事業者です。「特定創業支援等事業の支援」とは、創業セミナーに参加したなどが該当します。もし思い当たることがあれば、一度主催もとに問い合わせてみましょう。

通常 特定創業支援等
50万円 補助率 2/3 100万円 補助率 2/3

対象経費

対象となるのは低感染リスク型ビジネス枠、一般型とも以下の費目です。ただし展示会等出展費は、低感染リスク型ビジネス枠ではオンラインで開催されるもののみです。

  • ①機械装置等費
  • ②広報費
  • ③展示会等出展費(低感染リスク型ビジネス枠はオンラインの展示会のみ)
  • ④開発費
  • ⑤資料購入費
  • ⑥雑役務費
  • ⑦借料
  • ⑧専門家謝金
  • ⑨専門家旅費
  • ⑩設備処分費
  • ⑪委託費
  • ⑫外注費
  • ⑬旅費(一般型のみ)
  • ⑭感染防止対策費(低感染リスク型ビジネス枠のみ)

PCやタブレット、プリンターなどの汎用的に使用できるものやトナーなどの消耗品は対象になりません。また、販売や有償レンタルを目的とした商品の仕入れ費用も対象外です。

申請方法

1. 経営計画書等申請書類の作成

申請書類書式は、日本商工会議所または全国商工会連合会ホームページからダウンロードできます。事業所の所在地で商工会議所か商工会かの管轄が決まりますので、管轄に応じて選択しましょう。

2.事業支援計画書等の作成を依頼

一般型では、事業所管轄の商工会議所または商工会へ経営計画等を持参し、助言および及び申請要件を満たしているかの確認を受け、「事業支援計画書」に印鑑をもらいます。商工会議所等の会員でなくても構いません。

なお、低感染リスク型ビジネス枠では「事業支援計画書」は任意です。とはいえ、書類の確認や助言をしてもらえるので、商工会議所等へ相談されることをおすすめします。締め切り前は混み合うこともあるので、早めに相談に行きましょう。

3. 申請書類の提出

補助金申請システムのJグランツにて電子申請。一般型は郵送でも提出可能ですが、電子申請であれば審査で加点されるので、できれば電子申請をしましょう。「低感染リスク型ビジネス枠」は電子申請のみです。

なお、Jグランツを利用するには「GビズIDプライムアカウント」が必要です。アカウントの取得は2週間以上かかります。まだお持ちでなければ、まずはアカウントを取得しましょう。

審査について

補助金は採択にあたっての審査があります。提出した申請書類に基づき書類審査が行われ、総合評価の高いものから採択されます。直近の採択率は3割と狭き門ではありますが、ポイントをきちんと押さえて申請すれば採択される可能性も高まります。以下審査のポイントを見ていきましょう。

審査項目

以下の項目に基づいて審査が行われます。審査項目を意識して申請書類を作成するようにしましょう。

①自社の経営状況分析の妥当性

  • 自社の製品・サービスや自社の強みを適切に把握しているか。

自社の強みを分析できているかどうかが問われます。ヒト、モノ、実績、ノウハウなどの観点から強みを考えて記載します。強みは何もすごいものでなくても構いません。お客さまから褒められるところ、自信のあるところなど強みをしっかり宣言しましょう。

②経営方針・目標と今後のプランの適切性

  • 経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
  • 経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。

自社の強みを活かし、補助金を使っていかに販路を開拓して売り上げを増やしていくか。一貫したストーリーを意識しながら記載するようにしましょう。

③補助事業計画の有効性

  • 補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。また創意工夫やITを有効活用する取り組みがあるか。

補助金を使って

  • 自社の課題がどのように解決されるのか
  • 目標をどのように達成するか
  • 自社の強みがどう発揮されるか

をしっかり記載しましょう。見込みで良いので、集客や売り上げ等にどのような効果があるか数値を盛り込んで記載しましょう。

④積算の透明・適切性

  • 事業費の計上・積算が正確・明確で、事業実施に必要なものとなっているか

費用の妥当性も重要なポイントです。複数の業者から相見積もりを取り、費用の積算は「制作費一式」等ではなく、できるだけ内訳明細を記載し積算の透明性を意識しましょう。

ビジュアル面も工夫する

審査員は短期間に大量の申請書類をチェックするため、書類の書き方が非常に重要になります。書かれている内容がひと目でわかるように図表を入れ、店舗や商品があれば写真を掲載しましょう。また強調したいところは太字、アンダーラインなどでメリハリをつけて読みやすさを心がけましょう。

加点項目も意識する

以下の項目に該当すれば、審査で加点されますので申告するようにしましょう。特に、一般型であれば電子申請は必ず実施しましょう。

<低感染リスク型ビジネス枠>

緊急事態宣言の影響 2021年の緊急事態宣言の再発令により2021年1月から3月までのいずれかの月の月間事業収入が2020年または2019年同月と比較して30%以上減少した場合
多店舗展開 複数の店舗、事業所を有しており、継続的に事業を行っていること
賃上げ計画を従業員に表明 補助事業完了後の1年間においていずれかの計画を作成し、従業員に表明していること。

  • 給与支給総額を1年で1.5%以上増加させる計画
  • 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする計画

<一般型加点項目>

賃上げ計画を従業員に表明 補助事業完了後の1年間においていずれかの計画を作成し、従業員に表明していること。

  • 給与支給総額を1年で1.5%以上増加させる計画
  • 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする計画
事業承継 代表者が満 60 歳以上の事業者であって、かつ、後継者候補が中心となって補助事業を実施する事業者
経営力向上計画認定 「経営力向上計画」※の認定を受けている事業者

※「経営力向上計画」は、人材育成や設備投資など自社の経営力を向上するために作成する計画。認定を受けると、税制や金融の支援等を受けることができる。

電子申請 Jグランツで電子申請を行うこと

注意点

申請にあたっては以下の事項に注意しましょう。

  • 補助金の交付は後払い
  • 執行は補助金交付決定通知書を受け取ってから
  • 補助事業の内容変更は必ず承認を受けてから

補助金の交付は後払い

補助金の交付は、補助事業を終了後に実績報告書を提出してからになります。したがって後から補填されるとはいえ、立替払いが必要となりますので資金繰りには留意しましょう。

執行は補助金交付決定通知書を受け取ってから

補助金対象として認められるのは、補助金決定交付通知書を受け取った後に契約、支払いをした費用です。通知書受け取り前に契約したものは対象外となってしまいますので注意しましょう。

ただし、低感染リスク型ビジネス枠では、2021年1月8日以降に発生した経費を遡って申請することができます。

補助事業の内容変更は必ず承認を受けてから

採択された補助事業の内容や経費の内訳を変更するには、事前承認が必要です。申請書作成段階で費用などを正確に見積もり、事後の変更がないようにしましょう。

小規模事業者持続化補助金のスケジュール

2021年の公募スケジュールは以下の通り複数回募集されます。不採択だったとしても次の回で再応募することができますので、諦めずチャレンジし続けることが大切です。

<低感染リスク型ビジネス枠>

第1回受付締切 2021年5月12日(水)
第2回受付締切 2021年7月7日(水)
第3回受付締切 2021年9月8日(水)
第4回受付締切 2021年11月10日(水)
第5回受付締切 2022年1月12日(水)
第6回受付締切 2022年3月9日(水)

<一般型>

第5回受付締切 2021年6月4日(金)
第6回受付締切 2021年10月1日(金)
第7回受付締切 2022年2月4日(金)

小規模事業者持続化補助金を利用するメリット

最後に、小規模事業者持続化補助金を利用するメリットを3つお伝えします。

  • 返済不要の資金調達ができる
  • 新しい事業にもチャレンジできる
  • 自社の経営計画をしっかり考えられる

返済不要の資金調達ができる

補助金は返済不要の資金調達です。手間は確かにかかりますが、お金がもらえることを考えると十分元は取れると言えます。

新しい事業にもチャレンジできる

自己資金のみではなかなか手を出しにくい新規事業なども、補助金の活用で挑戦しやすくなります。新たな事業が売上拡大をもたらし会社の成長につながります。

自社の経営計画をしっかり考えられる

申請書の作成を通じて、自社の経営計画をしっかり考える機会となります。また作成にあたっては商工会議所などのサポートも得られるので、経営計画の作成が初めての事業者にとっても取り組みやすいでしょう。

まとめ

販路開拓に使える小規模事業者持続化補助金を紹介しました。

経営計画をじっくり考える機会となるのが本補助金の良さでもありますが、初めて計画の作成に取り組む事業主にとっては、少し荷が重いかもしれません。そんなとき専門家のサポートが受けられたら良いですね。

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この記事を書いた人
野竿 健悟
この記事を書いた人
野竿 健悟
株式会社トライズコンサルティング 代表取締役 中小企業診断士
補助金に精通しており、自ら申請をご支援し、高採択率の実績を持つ。元システムエンジニアであり、知見を活かしたシステム開発の補助金申請の支援実績多数。

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